2026年1月7日、国内シェアNo.1のレンタルサーバー「エックスサーバー」から、サイト運営者にとって非常に重要な機能がリリースされました。
その名も「AIクローラー遮断設定」。
「自分のブログ記事が勝手にAIの学習に使われるのは嫌だ」
「有料コンテンツの内容をAIに回答されたくない」
そう考える運営者にとっては待望の機能と言えます。しかし、Webマーケターの視点で冷静に見ると、「何も考えずにONにするのは集客の機会損失になる」という側面も無視できません。
本記事では、この新機能の概要と、これからのWeb集客の主流となるGEO(Generative Engine Optimization)への影響、そして「note」のAI設定との違いも含めて、プロの視点で解説します。
【1】エックスサーバーの新機能「AIクローラー遮断設定」とは?
まずは、今回リリースされた機能について整理しましょう。
このたび当サービスでは、
生成AIによるWebサイト上のデータ利用を防止できる
「AIクローラー遮断設定」機能の提供を開始しました。近年、生成AIの普及に伴い、Webサイト上の文章や画像が
AIの学習や回答生成を目的として自動的に利用されるケースが増えています。本機能は、こうした生成AIからお客様のサイトへのアクセスを遮断し、
大切なコンテンツがAIに意図せず利用されることを防ぐ機能です。サーバーパネルからワンクリックで設定可能ですので、
引用:https://www.xserver.ne.jp/news_detail.php?view_id=17401
「自分のサイトのコンテンツを生成AIに利用されたくない」というお客様は、本機能の利用をご検討ください。
- 機能概要: 生成AI(ChatGPT、Gemini、Claudeなど)の学習用プログラム(クローラー)をサーバー側で一括拒否する機能。
- 対象: エックスサーバー全プラン(ビジネス、WordPress専用含む)。
- 設定方法: サーバーパネルからワンクリックでON/OFFが可能。
これまで、AIのクローラーを拒否するには「robots.txt」などの専門的なファイルを編集する必要がありました。これを管理画面からワンクリックで実現した点において、エックスサーバーの技術力とユーザー保護への意識の高さがうかがえます。
重要なポイント:SEOへの悪影響はない


この機能はあくまで「生成AI」を対象としており、Google検索などの順位を決める検索エンジン(Googlebotなど)は遮断しません。つまり、従来のSEO(検索順位)には悪影響を与えずに、AIだけをブロックできます。
【2】SEOとは違う?AI時代の新常識「GEO」への影響
「SEOに影響がないなら、とりあえずONにしておけば安心だよね?」
そう思った方は、少し立ち止まってください。
2026年の現在、検索行動はGoogle検索だけでなく、AI検索(SearchGPTやSGEなど)が主流になりつつあります。このAI検索に対する最適化対策をGEO(Generative Engine Optimization)と呼びます。
この機能をONにする=「AI検索」からの流入を捨てること
今回の機能をONにすると、主要な生成AIがあなたのサイトの中身を読めなくなります。
するとどうなるか?
ユーザーがAIに対して「〇〇について教えて」と質問した際、あなたのサイトが情報源(ソース)として引用・紹介されなくなるのです。
- これまで(SEO): 検索結果の上位に表示させてクリックを狙う。
- いま(GEO): AIの回答の中に「おすすめの参照元」として表示させて流入を狙う。
今後、検索トラフィックにおける「AI経由」の割合はさらに増えていきます。「データを守る」ことは、同時に「AIという巨大な集客経路を閉ざす」ことと同義になり得るのです。
【3】マーケターが指摘する注意点と「note」との違い
この機能を使う上で、もう一つ知っておくべき技術的な注意点があります。それは「サイト全体(ドメイン単位)での一括設定」しかできないという点です。
「有料記事だけ隠して、集客用の無料記事は見せたい」といった使い分けが、エックスサーバーの現機能ではできません。
【豆知識】noteなら「記事単位」でAI制御ができる!
ここで比較対象として面白いのが、人気プラットフォームのnoteです。
実はnoteでは、「記事単位」でAI学習への利用をコントロールできることをご存知でしょうか?
noteには「AI学習対価還元プログラム」等の設定があり、記事の投稿時に「この記事をAI学習の対象にするかどうか」を個別に判断できる仕組みがあります。(※さらにアカウント設定での一括拒否も可能です)
- noteの場合: 「攻める記事(GEO狙い)」と「守る記事(有料)」を記事ごとに選べる。
- WordPress(エックスサーバー)の場合: 現状はサイト丸ごと「ONかOFFか」の二択。
WordPressで自社サイトを運営する場合、この「0か100か」の仕様を理解した上で設定を行う必要があります。
【4】結論:この機能を使うべきサイト・使うべきでないサイト
ここまでのメリット(データ保護)とデメリット(GEO機会損失)を踏まえた、おすすめの設定判断基準です。
【設定ON推奨】迷わず遮断すべきサイト
- 有料コンテンツ販売サイト・会員サイト
中身が商品そのものです。AIに無料で要約・公開されてはビジネスになりません。 - 個人の日記・プライベートブログ
集客を目的とせず、自分の文章や写真をAIの学習素材にされるのが生理的に嫌な場合。 - 社外秘情報を含むサイト
【設定OFF推奨】遮断してはいけないサイト
- アフィリエイトブログ・Webメディア
少しでも多くの露出(インプレッション)が必要です。AI検索からの「引用流入」は今後命綱になります。 - 企業の公式サイト・店舗サイト
「大阪 おすすめ カフェ」とAIに聞かれた時に、自社が候補に上がらなくなるのは致命的です。 - オウンドメディア
ブランド認知拡大が目的ならば、AIに積極的に学習され、回答として出力されるべきです。
【5】時代に合わせて進化する「エックスサーバー」
最後に、今回このような機能をいち早く実装したエックスサーバーについて。
今回の機能、使うか使わないかは運営者の戦略次第ですが、「生成AIによる無断学習」という世界的な課題に対して、即座にユーザーを守る選択肢を提供したというスピード感は非常に高く評価できます。
サーバー選びにおいて「表示速度」や「安定性」はもちろん重要ですが、こうした「Webの最新トレンドへの対応力」も、長くサイト運営を続ける上では欠かせない要素です。
これからブログやサイトを始める方、またAI時代に対応したセキュリティを求める方にとって、エックスサーバーは依然として最も信頼できる選択肢の一つです。
【まとめ】
「AIクローラー遮断設定」は強力な盾ですが、使い方を間違えると「GEO(AI検索流入)」という大きなチャンスを逃します。
- データを守りたいなら「ON」
- 集客を増やしたいなら「OFF」
ご自身のサイトの目的とフェーズに合わせて、賢く設定を使い分けましょう。
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