「平成」という時代に、置いてきた夢はありませんか?もし、あなたが時代の変化に少しだけ寂しさを感じているなら、きっと心に刺さる漫画があります。それが、週刊ヤングマガジンで連載中の話題作『平成敗残兵☆すみれちゃん』です。
この記事では、「おや?酒クズ系のよくあるセクシー漫画かな?」と思いきや、平成から令和にかけておとなになった方々にはぐっと来る今作について、どのような漫画なのかや、あらすじ、無料で読めるマンガアプリについて紹介しています。

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「平成敗残兵☆すみれちゃん」とは?
「平成敗残兵☆すみれちゃん」とは、週刊ヤングマガジンにて2024年8号から連載開始された作品で、2016年からヤングガンガンにて28歳の未亡人と高校球児の食生活を描いた「八雲さんは餌づけがしたい」という名作を生み出した里見U先生の最新作です。
2025年8月末現在で既刊6巻、9月5日に待望の7巻が発売されます。
あらすじ
元・売れないアイドル、現・プータローの『すみれちゃん』31歳。芸能界の熾烈な競争に敗北し、カラダもココロもボコられた彼女は、とりあえずボロアパートでゴロゴロする日々を過ごしていた。そんな彼女に目をつけた従兄弟の高校1年生『ゆうせい』が、とある儲け話を持ちかける。「カラダはいいんだから同人グラビア写真集出そうよ」。果たしてすみれちゃんは令和の世でリベンジをかませるのか!? 乞うご期待!
引用:https://yanmaga.jp/comics/%E5%B9%B3%E6%88%90%E6%95%97%E6%AE%8B%E5%85%B5%E3%81%99%E3%81%BF%E3%82%8C%E3%81%A1%E3%82%83%E3%82%93
物語の主人公は、元・売れないアイドルの東条すみれ(31)。夢破れた今は定職にも就かず、酒とタバコ、パチンコに溺れる自堕落な日々を送っています。
そんな彼女の前に現れたのは、高校1年生の従兄弟・泉雄星。彼は、すみれのさびれた姿の中に、かつての輝きの片鱗を見出していました。そして、彼女にこう持ちかけます。
「カラダはいいんだから同人グラビア写真集出そうよ」
かつて敗北したメジャーな芸能界ではない、SNSや同人イベントという「令和」の土俵で、すみれの人生を懸けたリベンジマッチの幕が上がるのです。
なぜ面白い?『平成敗残兵すみれちゃん』が読者の心を掴む3つの魅力
本作が多くの読者を惹きつけるのは、単なるコメディに留まらない、その奥深い人間ドラマにあります。ここでは、その核心となる3つの魅力を解説します。
魅力①:ダメだけど憎めない主人公「東条すみれ」の人間臭さ
本作最大の魅力は、主人公・すみれの圧倒的なキャラクター性です。家賃を使い込み、稼いだお金を横領するなど、その行動は破天荒。しかし、彼女の「クズ」な振る舞いは、平成の厳しい競争社会で敗れた彼女が、自分を守るためにまとった鎧のようなもの。
その心の奥底では、かつて「グラビア番長」と呼ばれたプロ意識が、今も静かに燃え続けています。ダメな自分を演じながらも、再び輝きを求めずにはいられない。その痛々しいほどの人間臭さが、読者の心を掴んで離さないのです。
魅力②:天才高校生プロデューサー「泉雄星」との特別な関係性
すみれとタッグを組む従兄弟の雄星も、本作に欠かせない重要なキャラクターです。彼は大人顔負けの戦略眼を持つ天才プロデューサーでありながら、その動機は「幼い頃に憧れたアイドル・東条すみれが朽ちていくのが悔しい」という、極めて純粋なリスペクトに基づいています。
恋愛感情ではない、世代を超えた才能への敬意で結ばれた二人の関係。彼が古い価値観に囚われたすみれを「令和」のやり方で輝かせようとする姿は、新しい時代の希望を感じさせます。この絶妙な距離感のバディ関係こそが、物語に爽やかさと感動を与えています。
魅力③:「平成の敗北」と「令和の再起」を描く時代の物語
『平成敗残兵』というタイトルが示す通り、これはすみれ個人の物語であると同時に、平成という時代を生きた「失われた世代」の物語でもあります。
夢を追っても報われにくかった時代の閉塞感。すみれの挫折は、そんな時代を生きた多くの人々の姿と重なります。だからこそ、彼女が新しい価値観の中で自分の居場所を見つけ、再び立ち上がろうとする姿は、私たちの胸に深く響くのです。これは、変化の時代の中でいかに自己肯定感を取り戻していくか、という普遍的なテーマを描いた、笑いと哀愁の応援歌なのです。
作者・里見Uの作風に注目―『八雲さんは餌づけがしたい。』との比較
本作を語る上で、作者・里見U先生の前作『八雲さんは餌づけがしたい。』とのギャップに触れないわけにはいきません。
穏やかで心温まる癒やし系の『八雲さん』に対し、『すみれちゃん』は泥臭くシニカルなコメディ。この驚くべき作風の振り幅に、多くの読者が衝撃を受けました。しかし、両作品には共通点があります。それは、社会の片隅で不器用に生きる人々への、温かい眼差しです。描く世界観は違えど、その根底に流れる作家性こそが、里見U作品の大きな魅力と言えるでしょう。
SNSやpixivでの評判は?読者のリアルな感想
『平成敗残兵☆すみれちゃん』は、各種SNSやレビューサイトでも高く評価されています。
X(旧Twitter)では、「すみれのダメっぷりが他人事と思えない」「笑えるのに、ふとした瞬間に泣きそうになる」「すみれと雄星、最高のコンビ」といった共感の声が数多く投稿されています。
また、創作プラットフォームのpixivでは、ファンによる二次創作イラストが投稿されているほか、pixiv百科事典では詳細なキャラクター解説や熱心な考察が展開されています。こうしたコミュニティの熱量も、本作が深く愛されている証拠です。
まとめ:変化の時代を生きる私たちに響く物語
『平成敗残兵☆すみれちゃん』は、一度は人生に敗れた人間が、もがきながらも再び光を取り戻そうとする、可笑しくて、切なくて、そして明日への活力がもらえる物語です。
完璧ではない登場人物たちが過去を乗り越えようとする姿は、きっとあなたの心にも何かを残すはず。変化の時代に迷いながらも、自分らしく輝く場所を探すすべての人に、本作をおすすめします。
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