突然ですが、皆さんはラジオを聴くことはありますでしょうか。
インターネットが発達してからラジオの存在感が薄れてきましたが、「radiko」というネット回線経由でラジオを聴くことができるサービスがリリースされてからは少しずつでは盛り上がりを取り戻しつつあります。また、コロナ禍で在宅勤務をする方が多くなり、自宅用でのBGMとして掛けられることもことも多いのではなうのでしょうか。
ちなみに筆者所属の会社でも最近、ECHO SHOWでラジオを流すようになりましたね。
実は最近、芸能人ではない、一般人でもスマホでラジオを収録して、各プラットフォームで自身が収録したラジオを配信することができるということをご存じでしょうか。そして、個人だけではなく、様々な企業や、インフルエンサーなども参入してきていることも多いです。
今回は、音声メディアって一体何なのか?というところから、どういうプラットフォームがあるのかまでを紹介します。
音声メディアとは一体?
音声メディアとはその名の通り、音声で情報発信するメディアのことです。
すぐに連想されるのが、AM・FMラジオですが、インターネットラジオやポッドキャストなども音声メディアに当たります。また、Youtubeやニコニコ動画なども動画が無く、音声のみであれば、音声メディアに当たります。
ラジオ自体、1900年ごろから配信されていたという記録もあるので、僕たちに寄り添ってきたメディアということですね。
なぜ、音声メディアが台頭してきたのか。
かなり昔からある音声メディアですが、なぜ、インターネットが発達してきたこの時代に急拡大してきたのかって気になりますよね。この項目ではそれらに関して書いていきます。
「~しながら」で情報収集することができる
音声メディアの一番のメリットとして、「~しながら」情報収集することが出来る点だと思います。情報収集する手段として以下の方法が挙げられます。
- 著書、雑誌、インターネット記事を得る
- テレビ(インターネットテレビ含む)、動画などで情報を得る
- SNSなどで情報を得る
上記3点の特徴としては視覚で情報を得ることではありますが、それらの方法で情報収集している間は視覚や手を動かしているので、他の作業に取り掛かることができません。ただし、音声メディアの場合は耳で情報収集することができるので、視覚や手足などは自由が利きます。
- 運動しながら耳で情報収集
- パソコンで作業をしながら、耳で情報収集
- 運転をしながら、耳で情報収集
などといった、「~しながら」の作業にはぴったりです。また、音声自体の長さにはよりますが、データの容量自体も動画より少ないので、4G回線でもそこまで気にせず、情報を得ることができます。
リモートワークでの集中力を高める
企業によっては異なるかもしれませんが、事務所内でラジオ番組や音楽を流していることがあると思いますが、実は以下2点の理由があります。
- 無音によるストレスを防止する
- 雑音を取り除くブラインド効果
え?無音の方が集中ってできるでしょ?
と思われる方もいらっしゃいますが、音のない部屋でキーボードを叩く音、咳払い、紙をめくるなどの些細な雑音で人はストレスを感じやすくなる上、自身も静かな部屋の中で雑音を出してしまわないかどうか、緊張してしまいます。そのため、十分なパフォーマンスを発揮することができません。
ラジオなどの適度な音はそういった雑音を遮断する効果があると言われています。そのため、USENなどが企業向けに営業しているのはそういったニーズがあるためです。
リモートワーク中でも、大通りに面している家であれば車の音や工事の雑音などで集中できないかと思いますが、radikoやSpotifyなどを流すことで効果は十分に期待することができます。
リラックス効果を得ることができる
ずっと、一人で作業をしていたり、落ち込んでいたりすると孤独感に襲われ、さらに落ち込みます。そういったときに誰かの声を聴くことで、リラックスすることができます。
特に音声メディアであれば、視覚からの情報がないので、その声から想像することができ、楽しむこともできるので、リラックス効果に期待することができます。
企業やインフルエンサーが音声コンテンツを配信する時代へ
スマートスピーカーの普及やコロナ禍の影響で音声メディア市場が急拡大したのがお分かりいただけたかと思いますが、実は僕たちも音声メディア上で音声コンテンツを配信することができるようになりました。
後述しますが、stand.fmやVoicyといった音声メディアが出てきたのをきっかけに数多くの企業やインフルエンサーが音声コンテンツを配信するようになりました。このきっかけになった理由を解説できればと思います。
スマホ一つで配信することができる
皆さんの中にはラジオ収録といえば、専用のマイクなどの準備をしないと収録ができないと思われる方も少なくはないと思います。ただ、スマホ一つあれば、習得から配信まで行うことが可能です。
また、今の時代であれば、サムネイルもスマホで作成することができるので、本格的なラジオ番組っぽい感じにもすることができます。
個人のYoutuberがスマホで撮影しているのと同じように、最近であれば、こだわらなければスマホ一つで収録が可能という、かなり敷居が低くなったので、参入しやすいというのも理由の一つですね。
コアなファンを作りやすい
これは特に深夜ラジオを聴いていた人は共感してもらいやすいかとは思いますが、音声メディアという声だけで情報を伝えるという特性上、配信者は視聴者に語り掛けるような放送になることが多いです。
これって、僕だけに語り掛けているのかな?
という特別な感情を抱き、ファンになりやすいという特徴があります。様々なチャネルを持っている企業やインフルエンサーは音声コンテンツでファンを獲得すると、SNSやブログなどにも相乗効果を得ることが期待できます。
編集ほぼ無しで低予算でコンテンツ作成が可能
上記でも記載したようにスマホ一つで収録から配信することが可能で、その他に必要なのは話す内容と声だけです。そのため、ネット記事のように誤字脱字や、話し言葉で情報発信を行えるので伝わりやすいです。また、動画メディアのように画質の調整や分かりやすいようなテロップの追加なども必要がないので、個人でも低予算でコンテンツを配信することが可能です。
ただ、編集を行わなくてもいい分、内容をまとめれているのかや、伝わりやすいニュアンスで話せれるのかなどには気を使わなければいけません。
主な音声メディア
さて、現在は様々な音声メディアが出てきていますが、それらをご紹介します。
radiko
2010年にサービスを開始した「radiko」です。現在、自分がインターネットに接続している地域を自動で判別し、その地域のラジオ局を一覧が出るので、自分が聴きたい番組をクリックすると聴くことができます。
自宅環境によってはコンポでも電波が届かずにクリアに聴けないということもありましたが、インターネット回線を使用しているので、クリアに聴くことができるので、当時は画期的なサービスが出たと感心していました。
このradiko自体は無料ですが、月額350円の「radikoプレミアム」であれば、全国のラジオ番組を聴けるのと、一週間以内であれば聞き逃し配信で聴くことができます。
ただ、このradikoのデメリットとしては、実際に放送している時間と1,2分ラグがあるので、時報や緊急地震速報などは遅れて放送されます。
stand.fm
2020年8月に5億円の資金調達を行ったで有名な「stand.fm」は個人で音声コンテンツを配信することができます。様々なインフルエンサーや「何かを気軽に募集する」というコンセプトでSNSで話題の企業「bosyu」、元・AKB48の篠田麻里子さんなども配信しているメディアです。
会員登録さえしたら、すぐにでも配信することができるので、かなり敷居が低いですよね。
最近では1時間の投稿が2万回再生されれば、10万円の収益を受け取れるようになったことでも有名ですよね。是非とも、話す内容や話術に自信のある方はいかがでしょうか。
Voicy
数多くのインフルエンサーや著名人、企業が配信をしている「Voicy」です。日本最大のオンラインサロンを開設しているキングコングの西野さんや、広瀬香美さん、茂木健一郎さんなどが配信されています。
Voicyの特徴としては自身のチャンネルを開設するためには、Voicyに応募して審査されないといけません。そのためか、配信の内容としてはかなり質が高いです。特に雑談メインの内容というよりかはビジネス向けが多いです。この部分がstand.fmとの大きな差だと思います。
また、有料プランなどもあり、チャンネルごとにスポンサーを付けることも可能とのことなので、有名インフルエンサーなどはVoicyで始められる方がいいかもしれませんね。
まとめ
現在、音声メディアはかなりの企業が参入してきています。その中でも個人で配信するstand.fmやVoicyなどの分類に関しては次々と新たなサービスがリリースされています。過去にYoutubeやニコニコ動画、Ustreamといった企業が動画配信サービスなどで競い合った結果、最終的にYoutubeが生き残り、ニコニコ動画は衰退、Ustreamが消えてしまったように、音声メディアも同じような形になるかもしれません。
そのため、一つのプラットフォームに固執した結果、サービス終了と共にこれまでのデータが全て消えてしまう可能性があります。そのため、余裕があるのであれば、様々なプラットフォームで配信しておくのがリスクヘッジになるかと思います。
さて、どのサービスが生き残るのだろうか・・・。個人的にはstand.fmで配信しているので、生き残ってほしいですけどね。
ただ、一つ言えることは現在、企業やインフルエンサーがTwitterやInstagramなどのSNSを活用するのが当たり前と同じように、音声メディアを活用するのが当たり前になる時代が来ると思います。そのため、スマホ1つあれば録音から配信することもできるので、取り残されないようにも今のうちから行っておくのがベストかもしれませんね。
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