【Web業界に特化した資格】ウェブ解析士とは?実際に受けてみました。

【Web業界に特化した資格】ウェブ解析士とは?実際に受けてみました。Webマーケティング

皆さんはWeb関連に特化している資格で「ウェブ解析士」という資格があるのはご存じでしょうか。

今ではそこそこの会員数が増えているので、業界内ではそこそこ知名度がある資格にはなるのですが、まだまだ一般的ではありません。今回はそのWeb業界に身を置く人間は取得して損はない「ウェブ解析士」について、「そもそもウェブ解析士って何?」から、取得前での時間、取得後はどういったメリットがあるのかまでをご紹介していこうと思います。

てるる
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ちなみに僕自身も2020年6月に取得をして、仕事で「ウェブ解析士」を名乗っています。

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ウェブ解析士とは?

ウェブ解析士とは「一般社団法人ウェブ解析士協会」が2010年月から認定している資格のことです。2020年現在で、38,000人を超える方々が受講した実践資格です。年々増加傾向であり、昨今のデジタルシフト化が進んで、ウェブ業界への転職や、既に業界にいる方であれば、キャリアアップを目指して取得される方も増えてくるだろうと思うので、さらに伸びるのではないかな?と思います。

僕はウェブ解析士という名前を聞いたときに「Google Analytics(以下、GA)の解析をものすごくできる人たちが集まるんでしょ?そういった資格なんですよね?」と思っていましたが、実際に中身を見てみると、GAを見るのは一つの手段なだけで、SNSの運営や電話でのお問い合わせ、ECサイトなどの戦略立案などを総合的に解析して、事業を成功に導くことがウェブ解析士の職務であります。

尚、ウェブ解析士には下記3段階に分けられています。

  • ウェブ解析士
  • 上級ウェブ解析士
  • ウェブ解析士マスター

それではそれぞれについて、ご紹介していきますね。

ウェブ解析士(WAC:Web Analytics Consultant)

3種類あるクラスの中で一番最初に取得するのは「ウェブ解析士」というクラスになります。このウェブ解析士を公式サイトから引用して紹介してみると、、、

ウェブマーケティング、ウェブ解析に関する以下の基礎知識を習得、共通の用語認識の基に、営業・制作・開発・社内ウェブマスター業務等の遂行・業務効率化を可能にすることを目指します。

・ウェブマーケティング、ウェブ解析を行う上で必要な用語(定義~使い方)
・アクセス解析から得られる情報の認識・分析方法・計算方法(用途に応じた適切な利用)
・ウェブ解析による課題の発見方法と改善手段(事業成果に繋がる解析の考え方)

https://www.waca.associates/jp/study/qualification/

ウェブ解析士は基本~専門的なウェブ業界に関する用語や、GAの見方、課題発見から改善策までを学びます。ちなみに元々は「初級ウェブ解析士」という名称でしたが、2017年1月から内容も大幅に変更になり「ウェブ解析士」という名称に変更になりました。

上級ウェブ解析士(SWAC:Senior Web Analytics Consultant)

上級ウェブ解析士はウェブ解析士のみが受講することができる資格です。

ウェブマーケティング、ウェブ解析に関する以下の応用知識を習得、データの正しい認識(読み取り)の基に、クライアント及び社内経営陣(上長)説明・説得、新しい取り組み施策等以下の事業の成果に繋げる提案(コンサルティング)及び提案スキル向上(提案内容の付加価値化)を可能にすることを目指します。

・KPI(重要業績評価指標)の設定とウェブマーケティング計画の設計・立案(事業目的に対して適切な計画)
・時系列分析のセオリー、ウェブ解析の基準値、業務設計(業務効率化による事業収益化促進)
・分析結果のコメント・アドバイス方法(課題抽出と改善策、事業成果に繋げる提案ポイント)

https://www.waca.associates/jp/study/qualification/

実務の解析分析に基づいて、事業のコンサルティングを行える人材を目標とした資格になります。事業の成果につなげるための予算組やプロモーション方法などの本質的なウェブマーケティング計画の立案や、具体的なレポート作成、事業を成功に導くためのコンサルティングなどを行うことが求められます。

ウェブ解析士マスター(WAM:Web Analytics Master)

こちらは上級ウェブ解析士のみが受講することができる資格です。

ウェブマーケティング、ウェブ解析(講座・資格制度)に関する教育研修のためのスキル(技能・技術)と知識(講座開設から資格認定まで)を習得、自らが講師として独自に講義を開設し、教育機関(大学・専門学校、職業訓練校等)や企業(出張・社内研修等)で認定講座の講義と指導を行うことを可能にすることを目指します。

・ウェブ解析士・上級ウェブ解析士認定講座開設
・講座集客のためのセミナー開設
・ウェブ解析士・上級ウェブ解析士の指導

https://www.waca.associates/jp/study/qualification/


ウェブ解析士を指導・育成することができるスキルを持った人材になることを目的とした資格です。ウェブ解析士の認定講座の講師・企画運営を行ったり、毎年出版されているウェブ解析士公式テキストの執筆などを行うことができます。つまり、このマスターになれば、セミナーなどでお金を稼ぐことが可能ということです。尚、求められるスキルとしては高度なウェブ解析とレポート作成能力が求められます。

ウェブ解析士を取得するメリットは?

僕自身も取得して半年になりますが、取得してから感じたメリットをご紹介していきます。

知識を体系的に身に付けることができる

僕自身も、ウェブ解析士を取得するまでの5年間もWeb業界に身を置いていましたが、ウェブ解析士の勉強をするまで意味が分からなかった言葉などはたくさんありました。また、お客さんから改善策の提案をしてほしいと言われても

てるる
てるる

あ、あ、あのぅ、デザインを一新したり、広告を出したらいいと思います。汗

と非常に抽象的な感じでしか話すことができませんでしたが、ウェブ解析士を取得してからは難しい用語に関しても、お客さんに分かりやすい説明をできるようにと心がけれるようにして、かみ砕いて説明ができるようになったというのと、サイト自体やGAなどを見て、お客さんのサイトが現在、どういった課題点を抱えているのかなどを見つけれるようになりました。

履歴書に書くことができる

ウェブ解析士というのは履歴書にも書くことができる資格になります

Web関連の資格はあまりないので、そういった点でWebの知識を持っている人間だと評価されますし、今ではウェブ解析士の資格を持っていなければ応募できないWeb関連企業も増えています。

また、ウェブ解析士のサイトの中に求人募集のページがあり、そこから求人を探すこともできるので、Web業界で転職しようと思っている方には非常にいい資格だと思います。

名刺に記載することができる

名刺やメールの署名欄に自分の役職として「ウェブ解析士」と名乗ることができるのと、認定マーク(サムネイルに使用しているもの)も付けることができます。

そのため、名刺交換した際のアイスブレイクにもなりますし、Webに関する知見を持っていない方へはそれだけでも信頼を得ることができるのではないのでしょうか。

また、名刺を持っていない方でもウェブ解析士協会のサイトから自身の認定IDが記載されたマイページが作られます。ちなみにウェブ解析士が所属している会社はコーポレートサイトにもウェブ解析士のロゴマークを挿入し、「ウェブ解析士が在籍している会社です。」と名乗ることも可能です。それだけでも、会社としての信頼度は多少なりとも上がりますよね。

実際に行っていた勉強法

現在、ウェブ業界勤務しているのであれば、ある程度は理解できる内容かとは思いますので、そこまで大変ではないかと思います。ただ、0からだと若干大変かと思います。

というのもこのウェブ解析士の公式テキストは約350ページもあり、1ページに書いている内容もかなりボリュームがある上に実際の試験に関しても

てるる
てるる

え?そんな細かいところからも出題されるの?

と若干試験のときに引いたくらいに細かいところも出題されます。笑

特に試験では「4つの選択肢のうち、間違っているキーワードはどれか?」という出題形式が多いので、主要キーワードの意味を正しく理解しなければいけません。そのため、まずはテキストを一通り読み、主要キーワードを全部抜き出して、受験生がよく作成するような単語カードにして、毎日反復で練習していました。

ある程度キーワードを覚えてから、もう一度テキストを読み返す理解度が非常に上がるかと思います。ちなみに実際に使用していた単語カードですが、ダイソーなどで売っているもので問題はありません。

【Web業界に特化した資格】ウェブ解析士とは?実際に受けてみました。
実際に使用していた単語カード

その後、どのような感じで問題が出るのかや、自身の記憶の定着率を確認するためにも問題集を繰り返し行いました。

ただ、注意していただきたいのが、問題集を繰り返し行うことは非常に大事なことかとは思いますが、実際の試験で出てくる問題と難易度が雲泥の差ありますので、問題集でほぼ正解だからといって、自信過剰になるのは非常に危険です。

てるる
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実際に僕も問題集ほぼ全部正解していましたが、試験では66点と惨敗でした。何とか2回目の試験で合格しましたが、それでも77点でした。

尚、試験にはテキストの持ち込みと自身で作成した資料を持ち込んでもOKなので、それらをフル活用していきましょう。試験時は大体どこに何が書いてあるのかわかるように付箋を付けたり、索引から調べたい語句を即座に調べることができれば非常に助かります。

試験を合格した後は・・・。

僕はオンラインでテストを受けたのですが、テスト終了と同時に合否判定が出てきます。合格した場合には申し込んだ会社から「試験通過おめでとう!」と、「一週間以内に解析レポートを出してね。」というメールが来るので、一週間以内に作成して会社に送りましょう。

普段から仕事で解析レポートを作成されている方にとっては楽なものかもしれませんが、レポート作成をしたことが無いという方には難しいものかもしれませんね。

てるる
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どうしても分からないという方はこちらからヒントを得ることができますので、参考にしてみてはいかがでしょうか。

2021年以降、ウェブ解析士が変わる!?

2021年度からのウェブ解析士の試験内容や、今までのテキストの仕様が変わってきます。判明している部分を一部ご紹介していきます。

テキストはデータのみの販売へ

2021年のウェブ解析士公式テキストは、電子出版とし、印刷物の希望者はPOD(Print On Demand プリントオンデマンド、書店等で注文のたびに印刷する方式)でお買い求めいただく方式に切り替えることをお伝えします。

これにより、会員への最新テキストの送付はPDFもしくはウェブページ(予定)でテキストを閲覧する方式に切り替えることになります。

https://www.waca.associates/jp/important/51432/

2020年までは「枕にできる」や、「これで人を殴ることができる」と揶揄されていた分厚いテキストですが、電子書籍のみの販売と切り替わることが発表されました。

この背景には2021年以降のカリキュラムの中にDX(デジタルトランスフォーメーション)の内容も含まれるためだそうで、この部分を追加することで持ち運びがしにくいページ数になり、さらに印刷料の増加も影響を及ぼしたということです。

ちなみに問題集を紙媒体で出版しようと検討しているそうですが、それこそイーラーニングにとかにしたらいいのにね。笑

まとめ

なんとなく、ウェブ解析士についてお分かりいただけましたでしょうか。僕自身も最初は「これだけ覚えれるのかな・・・?」と思っていましたが、努力や目的があれば試験を合格できるくらいまでの知識を身に付けることができました。

あとは独学でいろんなキーワードなどを覚えていましたが、本格的に勉強すると使用していた意味とは異なっていたり、考え方も少し変わってきました。ですので、現在、ウェブ業界で働いている方々や、今は他業界でも興味があるという方は取得していてもいいのではないでしょうか。

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