皆さんは「ライブコマース」というマーケティング手法をご存じでしょうか。日本でも大手家電量販店のビックカメラが注力していたり、ユニクロも採用していたりなどの、主にtoCに効果的なマーケティング手法になります。実はこのライブコマースですが、発祥は中国になりますが、中国での市場規模が2021年に約14.8兆円というかなりデカいものとなっております。
今回はそのライブコマースについて、そもそもどういったマーケティング手法なのかや、日本での主なプラットフォーム、スマホ一つでも簡単に始められる方法などを紹介したいと思います。
ライブコマースとは?
ライブコマース(Live Commerce)とは、「ライブ=生配信」と「コマース=ネットショッピング」を組み合わせた造語になり、Web媒体でライブ配信を行いながら商品やサービスを販売するビジネスモデルになります。
イメージとしては、テレビショッピングをWebでライブ配信を行っているイメージでしょうか。
このライブコマースは、主に中国で流行しているマーケティング手法というのは冒頭でも記載しましたが、2015年ごろから流行し始めたようです。この手法が流行した理由というのが、日本でも「中国製=品質が良くない」というのが共通イメージでもありますが、中国国内の方でも商品品質などに対しての信頼度が低いそうです。そのため、KOLという中国のインフルエンサーがweuboやWeChatなどを通じて、商品紹介をして、信頼を得て購入につなげるといった感じです。
日本とかでもYoutuberが企業案件として商品を数多く紹介していますが、イメージはそんな感じになります。
ちなみに毎年、11月11日に中国では「独身の日」という「自分にご褒美を贈る」という文化があり、アリババクラウドでおなじみのアリババグループがこの日に大規模なセールを行っています。もちろん。KOLもこのセール内で開かれるライブコマースで参加して、2018年度は3.5兆円の売上だったものが、約4兆円も売上、2020年には約7.9兆円、2021年にはコロナが後押ししたのか、14.8兆円と桁が段違いとなっています。
日本でもこのライブコマースのニュースが流れ、注目しているマーケターが非常に多く増えており、参戦しているようです。
ライブコマースのメリット
さて、これほどライブコマースが注目されていますが、実際にどのようなメリットがあるのかをご紹介します。
実店舗のような購入体験の提供
ECサイトの詳細ページやテレビショッピングで商品紹介を見た際、「あの部分がもう少し気になるんだけど、どうなのかな?」と思ったことはございませんか?
こういったユーザーは見込み客で、少し後押しをしたら購入してくれるという層になるのですが、ECサイトなどでは質問に少し遅れたりとリアルタイムに返信ができずに、その熱い状態を取り逃がしてしまう場合があります。
しかし、ライブコマースであれば、その場に店員とお客さんがいるような感覚で質問を貰い、返答できるようなフローができる上に、ユーザーにとってはその場で疑問が解決できるし、店舗としてはリアルタイムで返答できずに売り上げに繋げられないという機会損失もなくなりますので、双方向にとっていい感じになりますよね。
ファンコミュニケーション
ユーザーは配信者とリアルタイムでコミュニケーションをとることができるので、例えば、「この商品買いましたよ!」と視聴者がコメントを発したら、「お買い上げありがとうございます!!」とその場で配信者がメッセージを送ることができるので、購入者はネット通販なのに、実際に来店して購入できたという満足感も得ることができます。いわゆる、「体験」も販売することができるということです。
また、そこでの対応などで視聴者をファンかさせることで、その次に配信をするときもリピーター(見込み客)として参加してくれる可能性もありますので、次なる売上にも繋がる可能性があります。
更に配信者にブランド力が付くと「この人が紹介しているのだから、これは購入しないとイケないよね!」という行動にも繋げることが可能です。Youtuberとかそうですよね。チャンネル登録者数とかが多ければ、「こんなにチャンネル登録者がいる人が紹介するのであれば、絶対にいいものなんだ!」って思って購入する人もきっといるはずです。
ライブコマースのデメリット
ライブコマースにももちろん、デメリットの部分もありますので紹介しましょう。
視聴者を集める必要がある
ライブ配信をしても、それを見てくれる人がいなければ、売上は上げることが出来ませんよね。要は来店してもらっていないということになるので。。。そのため、視聴者を集める必要があります。例えば、大物インフルエンサーが店舗プロデュースなどでライブコーマスを行ったのであれば、そのネームバリューだけで視聴者を集めることが出来ます。もちろん、1回目の評判がよろしくなければ後はどうかわかりませんが・・・。ただ、そうでない場合に関しては最初の配信に関しては非常に苦労すると思います。
なので、予算のあるところであれば、一回目の配信は大物インフルエンサーに依頼するのもありかもしれません。そうでない場合はまずはTwitterやインスタグラムなどのフォロワー数を増やして、配信するのもいいかもしれません。そこませSNSの運用にうるさくない会社であれば、様々な方が提唱されているフォロワー数アップ方法を試すのもありかもしれませんね。
準備をしっかりと行う必要有
視聴者も集まり、配信を行ったとしてもその内容がグダグダであれば、意味がないですよね。ですので、配信内容の構成を固め、台本をしっかりと作成する必要があります。もし、この部分がグダっていた場合、どれだけいい商品を売っていても視聴者が離れていきますので、この部分はしっかりと考察していきましょう。
国内の代表的なサービス
元々は単なる動画配信サービスとして運用されておりましたが、中国での成功事例もあり、動画配信機能に購入ページへ繋がるボタンが設置することができる機能もつくようになりました。
そこで代表的な国内のサービスをご紹介します。
▼SHOPROOM
運営:SHOWROOM株式会社
「SHOWROOMで配信するので見てね☆」というアイドルを見たことはありませんか?SHOWROOM自体は以前からあったサービスにはなるのですが、それがライブコマースにも対応できるようなサービスとして、2019年7月からサービスを開始しました。
▼Live Shop!
運営:株式会社 Candee
2017年6月からサービスを開始した「Live Shop!」ですが、主にファッション系の商材が多いのと、メイク術の動画も一緒に配信して、そこから購入へ促しているものもあります。
▼Yahoo!ショッピングLIVE
引用:Yahoo!ショッピングライブ 公式サイト
運営:Yahoo!株式会社
皆さんもおなじみ、Yahoo!ショッピングですが、こちらも出店ショップ限定になりますが、こちらでも配信することが可能です。
今すぐにライブコマースやろう!
実は今、何かを商売されている方であれば今すぐにでもライブコマースで商品を販売することが可能ということをご存じでしょうか。今回はその紹介ができればと思いますので、是非とも参考にしてみれはいかがでしょうか。
使用するツールは?
正直、上記で紹介したプラットフォームを使用するのはハードルが高いかとは思いますし、そもそも使用感を掴むのにかなり時間が掛かるかとは思います。
そこで使用するのは皆さんも普段使用されているかも知れませんが、「Instagram」と「facebook」の2つのSNSです。
なぜ、Instagramとfacebookなのかというと、スマホを購入した際に最初からインストールされているのと、それと同時に使用したことがある率も高いからです。上記のプラットフォームはどちらかというと、大物インフルエンサーとかアイドルなどの著名人が配信したりすることが多いかとは思いますが、初めてに近いお店の配信のためにそれらをインストールってするのかな?って思いますよね。実際に僕はしないです。笑
これを選んだ理由としてはもう一つ、簡単にライブ配信をすることが可能だからです。
ライブ配信をする
各SNSで配信開始まで進めてもらえれば、後は台本通りに進めれば大丈夫です。下記ではその配信開始までをご紹介します。
Instagramの場合
アプリを起動させて、アプリ内のカメラで撮影する画面を表示させた下に「ライブ」や「動画」と選択ができるようにスライドすることが出来ませんか?
そこで「ライブ」に合わせて録画ボタンを押せば、その場でライブ配信することが出来ます。
投稿画面に「ライブ配信を開始」という選択肢があるので、そこを押してもらえればライブ配信が始まります。
お支払い
理想的なのはクレジットカード情報などを記載できるようなフォームを別途用意して、そこから送ってもらうようにしてもらうのが一番のベストなのですが、そこまで費用などを掛けたくないという方に関してはダイレクトメッセージ(DM)で支払情報を送ってもらうようなのがいいと思います。ただ、DMなどで個人情報を管理する場合は情報漏えいを起こさないようにご留意くださいね。
まとめ
中国が発祥と言われているこのライブコマースですが、日本でもかなり通じると思いますし、コロナ禍が後押しているのも確かかと思われます。
実際にユニクロや、ビックカメラなどの大手企業もライブコマースに参戦しているということもあり、様々な企業も準備をしているというのも耳にします。皆さんもこの記事を読んで、参考にされてみてはいかがでしょうか。
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