どのような事業でも成果を出すためには、その事業周辺にある環境分析が必須です。
例えば、「あの業種の環境ってどうなのかな?」や「ニーズって一体どういったところにあるの妥だろうか?」といったものを分析し、それを把握することでその事業のKGIからKPIまでを設定することも可能です。
今回はその環境分析から自身ではコントロールすることができず、業界外から影響を及ぼすであろう外部環境(マクロ環境)を分析する「PEST分析」についてご紹介します。
PEST分析とは?
PEST分析とはフィリップ・コトラー氏が提唱したマーケティングフレームワークの1つです。また、このフレームワークは4つの頭文字をとって言われているものです。
- 政治的要因・・・Politics
- 経済的要因・・・Economics
- 社会的要因・・・Society
- 技術的要因・・・Technology
自社や自社の商品・サービスを取り巻く外部環境を分析することで、どういった市場であれば成果が出るのか?や、どの層にニーズがあるのか?また、将来起こりうるリスクなども把握することができるので、様々な局面に対して備えることができます。
ある程度の情報に関しては普段、ニュースを見ていれば把握することができるかとは思いますので、特にマーケターの皆さんはテレビやネットなどでニュースを見る生活習慣を身に着けておくべきです。
ちなみに僕の家はテレビが食卓から離れているので、毎朝、タブレットでAbemaTVを見ながらご飯を食べていますね。外出先でさえもネット環境があれば、いつでも見れるので重宝しています。
PEST分析を行うタイミングとは?
前項でも記載しましたが、PEST分析は自社や自社の商品・サービスなどを取り巻く環境を分析に最適なフレームワークですが、企業の立て直しを行う際に使用したり、新規事業や新商品・サービスを開発する前に行うのがベストでしょう。
ただ、あくまでも将来のことになり、様々な情報を集めた上での仮設設計にはなるので、その点には注意しましょう。
PEST分析の各要素
この項目ではPEST分析のそれぞれの項目についてご紹介します。どういった要素なのか、どのようにして分析を行えばいいのかを記載します。
Politics(政治的要因)
Politics(政治的要因)は法律や条例などの行政が絡んでくる物事がこの政治的要因に含まれます。
例えば、以前に電力自由化についてや、ガス自由化について記事内でご紹介をしたと思いますが、今までは独占禁止法により、ある一定の企業でしかそれぞれを販売することができませんでした。ただ、その独占禁止法が緩和されたことで、一般企業も独自の電力として販売することが可能となりました。これに関しても、法律が変わったことにより、自社が取り巻く環境が変わったということになります。
尚、この項目で挙げる具体的な要点は
- 各国の政治的動き
- 日本国内、及び世界のパワーバランス
- 治安や法律
Economics(経済的要因)
Economics(経済的要因)は景気や物価、為替変動などの経済に関する部分がこの経済的要因となります。
例えば、諸外国で景気が良くなっているのであれば、高額商品などを輸出することも考えられます。また、バンコクやセブなどは物価や人件費が安いと言われていますが、そういった国にアウトソーシングして、人件費を落とせることができるかなどを考察するのもこの項目に当てはまります。
- 国内外の経済状況
- 国内外の物価と人件費
- 消費者の購買意欲
- 株価や金利など
Society(社会的要因)
Society(社会的要因)とは企業や消費者を取り巻く、社会環境を指します。
例えば、ライフスタイルの変化や、ブーム、災害などがこの部分に当てはまるのですが、これに関しては政治的要因や経済的要因とは異なり、数字などでは把握することができない部分です。ですので、この部分では社会的に変化のあるものを注視して、分析を行うことが大事です。
- 国内外の人口動向
- 流行やトレンド
- 災害
- 各国の文化
Technology(技術的要因)
Technology(技術的要因)は新しい技術が誕生し、それによって競争が激化したり、逆にその新しい技術で新たな市場を開拓することができたりするのかを計るのが技術的要因です。
これは特にIT業界では日進月歩で技術が進んでいるので、この部分には敏感にならないといけませんし、技術の進化により、ペッパーくんなどのようなAIロボットが接客したりなどの技術を使って人件費削減や新たなサービスの開発などを行えるのかを考察します。
- 国内外の使用率の高いデバイス
- IoTなどの新技術の浸透
- 特許などの法律
まとめ
様々な事業計画を立案する際に使われるフレームワークのうち、外部環境を分析するフレームワークのPEST分析をご紹介しました。このPEST分析を行うことで、様々なリスクを回避することができたり、逆に環境が追い風になる可能性もあります。
是非ともPEST分析を行って、リスクヘッジをしつつ、柔軟に新規事業などに役立ててください。
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